
格式を重んじる和室の象徴「床の間」
和室の中でも特に格式を重んじる空間、それが「床の間」です。掛け軸や生け花、季節の飾り物を置くことで、室内の雰囲気を引き締め、趣を添える役割を持っています。
床の間には、木の板(板床)のものと畳を敷いたものがありますが、より正式とされるのは畳敷きの床の間。その畳に使われるのが、特別な「龍鬢(りゅうびん)表」です。
龍鬢(りゅうびん)とは?
一般的な畳は、使用するにつれ徐々に日焼けし、緑色から黄金色へと変化します。しかし、床の間の畳は初めから美しい黄色を帯びています。これは、通常のい草ではなく、「龍鬢表」と呼ばれる特別な畳表を使用しているためです。
龍鬢表は、い草を丁寧に日焼けさせることで独特の黄色味を帯びさせた畳表で、置いた物を引き立たせる効果があります。そのため、飾る掛け軸や生け花、工芸品などの美しさが一層際立ち、和室全体に品格をもたらします。
また、龍鬢表は光の当たり具合で微妙な色の変化を見せるため、時間の経過とともに風合いが増し、より趣のある空間を演出してくれます。
和室をより格調高く
床の間に龍鬢を使用することで、和室の雰囲気はより洗練され、格式ある空間へと変わります。格式高い茶室や由緒ある和室では、今もなお龍鬢表が採用されており、日本の伝統美を象徴する存在です。
和室にこだわるなら、床の間の畳にもぜひ目を向けてみてください。日常の中で日本の伝統美を感じる、特別な空間が生まれることでしょう。