イ草の産地である高知県へ視察に行ってきました。
高知県はイ草の産地としては熊本県や福岡県に次ぐ規模で、太くて丈夫な
イ草が取れることで有名です。島根県ではイ草栽培や畳表製造は
行われていないので、私たち畳屋さんは他県のイ草で出来た畳表を
仕入れて畳を作ります。
冬場のイ草の産地は田植え(藺田植え)で大忙しな時期です。
田植えをする前に、イ草の苗を割る作業をします。イ草が何十本もまとまった束になっていますので、12本程度ずつ根を引きちぎる必要があります。
簡単に見えるイ草を割る作業も、熟練の農家さんでなくては出来ず、
人手不足の中、周囲のイ草農家さんが共同で作業に当たっておられました。
割った苗の先端部分を機会で刈り取り、これで田植え前の作業は終了です。
機械で田植えをするので昔に比べ負担は少ないそうですが、
機械で上手に植えることが出来ず、倒れてしまった苗は手作業で直します。
正月までには田植えが終わり、これから夏へ向けて、
イ草はすくすくと成長します。